2007年 11月 16日
2007年11月議会 一般質問と答弁 その2
つづいて、特別支援教育についてお伺い致します。

平成19年4月から特別支援教育が学校教育法に位置付けられ、すべての学校において障がいのある幼児、児童生徒の支援を更に充実していくことになりました。
また、従来の障がい児に加えて、学習障がい(LD)、注意欠陥多動性障がい(ADHD)・高機能自閉症などの子どもたちに十分な配慮と支援を行うという事が法律で定められました。
LD・ADHD・高機能自閉症等の状態を示す幼児児童生徒が、いじめの対象となったり不適応を起こしたりする場合があり、それが不登校につながる場合があるなどとの指摘もあることから、学校全体で特別支援教育を推進することにより、いじめや不登校を未然に防止する効果も期待されています。
特別支援教育への鷲宮町の基本姿勢についてお伺いします。

特殊教育から特別支援教育への転換において注目すべき点の一つは、対象となる児童生徒の拡大です。平成14年度の文部科学省の全国調査で、LD、ADHD、高機能自閉症の子供たちが全体の6.3%程度在籍するとされています。これは、LD、ADHD、高機能自閉症の可能性のある子供たちがクラスに1人か2人は在籍していることになります。また、平成16年度に県が実施した抽出調査では、LD、ADHDなど発達障がいの可能性がある児童生徒は、小中学校の通常の学級に10.5%の割合で在籍するという結果が出ていました。鷲宮の町立学校全体では、支援を必要とする児童生徒がどの程度在籍しているか調査されていますか。

通常の学級において、障がいのある児童生徒をサポートする特別支援教育支援員の役割が重要と考えます。
本年度から特別支援教育支援員の配置について、交付税措置が講じられいると思いますが、町ではどのように配置されているのでしょうか。また特別支援教育コーディネーターはどのような方が指名されていますか。特別支援教育コーディネーター、特別支援教育支援員の配置について。必要と思われる支援員の人数と、実際の人数についてお伺います。また、どのように機能しているのか、効果・実績をお伺いします。

LD、ADHD、高機能自閉症などの子どもたちが、通級による指導の対象となりましたが、対象者の児童生徒が個別指導を受ける通級指導教室の設置などについて、どのように取組まれていますか。

またLD,ADHD,高機能自閉症等の子供たちについては、できるだけ早い段階から一貫した支援を行うことが大変重要と言われていますが、幼稚園・保育所における対応と、小学校・中学校との橋渡しまたは養護学校その他専門機関との連携がどのように行われているかについて伺います。

そもそも、このテーマとの出会いは2005年1月14日に埼玉会館で行われた「埼玉県特別支援教育推進体制モデル事業成果発表会」へ出席した時のことです。
3校の成果発表を聞き、東京学芸大学の上野一彦教授の講演を聞きました。
いずれにせよ先立つものはカネという厳しい現実の中で、限られた予算の使い道の工夫、明確な優先順位の共通理解が求められていくのだろうなあと感じました。
LD,ADHD,高機能自閉症等の子供たちに対する支援は、一緒の教室で過ごす子どもたちの学校生活とも大く関係する、学校全体の問題です。
中央教育審議会の答申でも「我が国が目指すべき社会は、障がいの有無にかかわらず、誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合う共生社会である」。「特別支援教育の理念や基本的考え方が、学校教育関係者をはじめとして国民全体に共有されることを目指すべきである」と記されています。
身近な出来事ですが、「ADHDかもしれない、専門医療機関を訪ねたら」と紹介状をもらったにもかかわらず、受診をためらっている母親を知っています。周囲の理解がないことに悩み続けている母親を知っています。自分の特性に生き難さを感じ続けている子どもがいます。
厳しい財政の中ですが、予算がないならないなりに、きちんと施策・情報を整理し、障がいの有無にかかわらず鷲宮町で育ち行くこどもたち全員のためにも、「めざすべき道」「すぐにやること」「いま出来ること」「やろうとしていること」「まだ出来ないこと」「代替措置」等々をオープンにして行くことが第一ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
鷲宮町における特別支援教育の方針と今後の取組についてお伺いします。

私はこの4年間、子育て・子育ちに対する支援は、「新しいまちづくり・地域づくり」と考え取り組んで参りました。これからも、この町の子どもたちが健やかに育ち、未来の担い手として成長することを願って質問を終わります。ご答弁よろしくお願いします。




<答弁>

教育長の鹿児島でございます。2番、大谷議員の「特別支援教育について」のご質問に順次お答えいたします。

ご案内のように、学校教育法の一部改正により、「特殊学級」が「特別支援学級」に改められ、各学校においては、教育上特別な支援を要する児童生徒に対して、障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うこととなりました。
特別支援教育とは、従来の特殊教育の対象の障害だけでなく、LD、所謂、学習障害、ADHD、所謂、注意欠陥性多動性障害、高機能自閉症を含めて障害のある児童生徒の自立や社会参加に向けて、その一人一人の教育的ニーズを把握して、そのもてる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するために、適切な教育や指導を通じて必要な支援を行うものであります。

それでは、の「町内の小中学校 LD、ADHD、高機能自閉症の子どもたちはどのくらい在籍しているか」についてお答えいたします。
現在、LD、ADHD、高機能自閉症の診断が医師から出ている児童生徒は、全部で6名おります。内訳は、ADHD1名、アスペルガー症候群2名、広汎性発達障害3名でございます。6名の内、1名は特別支援学級に、他の5名は通常の学級に在籍しております。学校全体で支援を必要とする児童生徒がどの程度在籍しているかの調査につきましては、各学校では、毎年、校内委員会において、特別な教育支援が必要な児童生徒の実態把握を行っております。昨年度、町就学支援委員会に各学校からあがってきた支援を要する児童生徒の数は、35名です。

次にの「特別支援教育コーディネーターや特別支援教育支援員の配慮について、機能しているか、効果・実績は」についてお答えいたします。
町内全ての小中学校では、特別支援教育コーディネーターを公務分掌に位置付けております。特別支援教育コーディネーターとは特別な支援を必要とする児童生徒の教育的ニーズを把握し、計画的に適切な教育を進めるために、校内委員会で担当教師に指導・助言を行ったり、医療・福祉等の関係機関との連絡調整役や保護者に対する学校の窓口の役割を担うものでございます。各学校では、そのような役割が期待できる経験豊かな教員を特別支援教育コーディネーターに指名しております。
また、特別支援教育支援員の配置及び効果・実績についてでございますが、今年度から小学校に特別支援教育支援員を「さわやかサポーター」という名称で3名配置し、LD、ADHD、高機能自閉症により学習又は社会生活に支障をきたし、特別な教育的支援を必要としている児童に対し適切な支援を行っております。
必要と思われる支援員の人数につきましては、小学校各校1名配置の5人程度が考えられます。また、「どのように機能しているのか、効果・実績」についてでありますが、現在3名のサポーターが、授業中該当児童のそばで学習支援を行ったり、休み時間に学校生活での援助を行っており、担任教師1名では難しいきめ細かな支援を行い効果も上がっております。具体的な効果と実績につきましては、1つは、サポーターが入ることにより、友達とのトラブルが減り、友達との人間関係にも改善がみられるようになりました。2つは、学習支援において、黒板の文字をサポーターがノートに書いてやるなど学習面での細かな配慮が施されております。3つは、ややもするといじめや不登校に発展するおそれのある状態をサポーターが支援することにより、学校生活を楽しく過ごすことができ、いじめや不登校の未然防止につながっている等があげられます。

続いて、の「LD、ADHD、高機能自閉症などの子どもたちが通級による指導の対象となったが、どのよう取り組まれているか」についてお答えいたします。
議員ご指摘のように、学校教育法の一部改正により、平成18年4月から、これまでの言語障害、情緒障害、弱視、難聴等のある児童生徒に加えて、小中学校の通常の学級に在籍するLD・ADHAの児童生徒も教育的支援を適切に行う通級による指導の対象に位置付けられました。通級による指導とは、通常の学級で学ぶ子どもたちの中で、障害があるために学習の効果が十分に上がらない子どもたちに対し、ほとんどの授業を通常の学級で受けながら、障害の状況に応じた特別な指導を特別な場で受けるものでございます。
現在のところ、当町では、LD、ADHD、高機能自閉症の児童生徒で通級による指導を受けている児童生徒はおりませんが、言語障害で他町の通級指導教室に通級している児童が1名おります。また、通級指導教室の設置についてでございますが、鷲宮町では、現在のところ通級指導教室を設置する予定はございませんが、設置につきましては、今後、町内の児童生徒の障害等の状況をみながら考えていきたいと思っています。

次にの「LD、ADHD、高機能自閉症の子どもたちについては、できるだけ早い段階から一貫した支援を行うことが大変重要と言われているが、幼稚園・保育園における対応と小学校との橋渡し等の連携はどのように取り組まれているか」についてお答えいたします。
具体的な取組といたしましては、1つは、就学支援担当の指導主事が幼稚園や保育園を訪問しまして、該当園児の有無の確認と把握を行ったり、保護者からの相談等について、学校に指導助言を行ったり、時には指導主事が直接保護者の相談にのったりしております。また、幼稚園や保育園の先生から個別に状況をお聞きし、園児の様子についての情報収集に努めております。2つは、町の就学支援委員会のメンバーの中に中央保育所長や町保険センターの保健師、久喜養護学校の特別支援コーディネーターを委員に委嘱し、小学校就学前の幼児の実態把握に努めております。3つは、小学校の先生と幼稚園や保育園の先生が入学前に連絡会を行い情報交換を行っております。同じように小学校と中学校の先生との連絡会も実施しております。4つは、必要に応じて養護学校の先生に指導助言を仰いだり、専門機関である県立総合教育センターでの就学相談を受ける等の連携に努めております。今後も出来る限り幼小中の連携による、一貫した支援に努めて参りたいと思います。

次にの「鷲宮町における特別支援教育の方針と今後の取組について」お答え致します。
鷲宮町における特別支援教育の方針致しましては、ノーマライゼーションの理念に基づく教育の推進に努めて参ります。障害のあるなしにかかわらず、すべての子どもたちの人権が尊重され、こころゆたかにな学校生活が送れるような学校教育を推進して参ります。教育委員会では重点の1つに「一人一人の障害や教育的ニーズに応じた特別支援教育を推進する」これを挙げております。

今後の取組につきましては、1つは、子どもたちに心のバリアフリーを育むこと、及び社会で自立できる自信と力を育むことに努めて参ります。2つは、適正な就学支援の充実に努めて参ります。各学校の校内委員会と町就学支援委員会や関係機関との連携を図りながら、積極的に就学支援を進めて参ります。また、今年度創設した「さわやかサポーター」事業の更なる充実を図って参ります。3つは適切な交流及び共同学習の推進に努めて参ります。障害のある児童生徒と障害のない児童生徒とが、活動を共にするなど、互いに触れ合うことを通して、共に理解し支え合う「心のバリアフリー」を広め、同じ社会を構成する一員であるという仲間意識を育てて参りたいと思います。本年度は、久喜養護学校と蓮田養護学校に在籍する鷲宮町在住の児童生徒5名が、支援籍学習と致しまして町内の小学校で交流を行ったところでございます。

今後も、特別支援教育の更なる充実、推進に向け、鋭意、努力して参りますのでご理解を賜りたいと思います。
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by ootani-kazuko | 2007-11-16 19:30 | 議会報告


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